アジアの田舎への旅行は時々タイムトリップを感じさせてくれる
撮影場所:雲南省、中国
日本では竹あみかごや筵(むしろ)を日常的に使うことはもうなくなった。
安くて丈夫でカラフルな石油繊維が出てくる前の時代、この感じだと江戸時代ぐらいの日本はまだこんな風景だっただろう。
アジアの田舎への旅行は時々タイムトリップを感じさせてくれる。
それにしても竹あみかごや筵は正確にはいつから姿を消したのか?
明治時代に入っても石油繊維はまだ安くなかっただろう。大正時代も同じだろう。
昭和に入って戦争に突入し贅沢をしなくなったので竹あみかごや筵はむしろ活躍しただろう。
すると戦後、物質的に豊かになるにつれて、石油加工技術の発達と共に石油繊維が普及し竹あみかごや筵は姿を消したことになる。
江戸時代まで遡らなくてもよかった。
この動画にも途中で石油繊維のかごを背負っている姿があるが、今ちょうど変遷期なのかもしれない。
そう考えると、この動画の旅のインパクトは
昭和40年代、竹あみかごや筵を使わなくなって久しい東京の人が日本の田舎を訪れるとまだ竹あみかごや筵が活躍している姿を見た時の驚き、に近いと思う。
中国に直すとどうなるだろう?
現在の上海の人はもう竹あみかごや筵を使わない。
上海の若い人が今の雲南省を訪れるとやはり今の日本人と同じようなインパクトを受けるだろう。
中国の近代化の速度は、日本のあの早かった時代の流れよりももっと早いのだろう。
竹あみかごを背負いながら、筵で寝転びながら中国製スマホをいじる時代なのだから。