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チベット難民男子小学生の帰り道2

撮影場所:ダラムサラ、インド

インドで生まれたチベット人の子供達。

TCVチベット難民小学校へ通う彼らは生き生きして幸せそうだった。

「もしチベットへ帰れることになったら嬉しいですか?」と聞いてみたら即答で、

「ファンタスティック!嬉しい!」と答えた。

こんないい所に育ったのに未だ見ぬ祖国へ引っ越して住むと言う。

亡命チベット人にとって最大の望みはチベットが自由になり祖国へ帰ることだと子供ながらに理解していた。

僕は在日コリアン三世だけど韓国に帰って住みたいなんて思ってもみなかったし、まずだいたい「帰る」なんて思えない。いくら祖国でも韓国へは「行く」のであり、帰る所は常に実家のある滋賀県だと思っていた。

生まれ育ったダラムサラのことは大好きだけど、いつの日かわが祖国チベットへ帰りたいという意識。

この差は何なんだろう……とうつむき加減で考えを巡らしていたら、少年達が唐突に質問してきた。

「なんで結婚しないの?」うっ、それは、…彼らに独身バックパッカーの葛藤など分かってもらえるものではない。親や友達にも理解してもらえないのに。

「あ、アイライク シングル」と苦し紛れに答えたが、少年達は腑に落ちないような表情をした。ちょっと、おいっ心配そうな目をするな。こっちがチベット人のことを心配して映画にしてるのに。

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